日本語教師のお仕事(授業:ことばのレッスン(名詞))
日本語を外国人がどうやって学んでいるのか、興味ありませんか?
みなさんはおそらく、英語で日本語を教えているでしょ?!って思っていると思いますが、そんな学校は少ないと思います。
ほとんどの日本語学校は『日本語で日本語』を教えています。
これを直接法といいます。(英語などの媒介語を使う場合は間接法といいます)
何故かと言うと、みんなが英語を話せるわけではないし(もちろん教師も)、直接法のほうが、日本語をシャワーのように浴びるのでいい刺激になります。
「え〜?!じゃあどうやってコミュニケーションとるの?」
「ひらがなはどうやって覚えるの?」
「文法はどうやって説明するの?」
などなど、みなさんは疑問が湧いてくるでしょう?
そこで、ざっくり、日本語の授業を皆さんにお伝えしたいと思います。
今回は〈ことばのレッスン〉!
ことば(語彙)です。
日本に来たばかりの外国人の学習者は、留学ビザ取得の書類には一応日本語を勉強してきたことにはなっていますが、まぁ、そんなのあてにはなりません。
300時間勉強したとか、色々書いてあっても、「ひらがな」すら書けない人はたくさんいますから、「ゼロ」から教師は教えます。
つまり、スタートは「ひらがな」です。
でも、その前に、まずは「音」を覚えてもらわないと、「書く」ことにはつながらないので、『ことば』を導入します。(これは学校によります)
そこで使う道具が、『絵カード』です!
よく、英語の幼児教室で先生が、りんごの絵を見せながら「apple」と言い、
子どもたちにリピートさせてますよね?
アレをやります。
駅の絵を見せながら「えき」
えんぴつを見せながら「えんぴつ」などなど、
がつがつリピートさせます。そして、発音を習得してもらいます。
と同時に、挨拶も「絵カード」で導入です。
英語は一切無し!!使いません!たとえ学生がみんな話せても!
アナログですが、これが一番効果的!
なんども何度も繰り返す。
時々一人ずつクイズのように言わせて、緊張感を与え、
語彙を増やしていきます。
1度にはそんなに覚えられないので、毎日徐々に新しい言葉を増やしていきます。
日本語教師の七つ道具の一つ目は「絵カード」です。
昔は、全部手書きのものを印刷したりしていたそうですが、
今は学校にPCやプロジェクターが導入されているところが多いので、
簡単に絵を映し出せてとても便利です。
でも、私は学校にあるアナログの絵を使って、フラッシュカードのように
やっています。
スライドがどんどん移り変わっていくので、
個々で画像を振り返ることができないという難点があります。
新しい言葉を覚えながら、前の絵をみて一人で振り返る時間が、
記憶定着には大切なので、ホワイトボードに絵をどんどん貼っていきます。
ただ単純なことを繰り返してるだけでつまらない授業ですが、
初級の学生はまだ何も染まっていないので、
目を輝かせてリピートしてくれるので、かわいいです!!
初級の学生を受け持つと、親鳥になった気持ちになります!(笑)
しかし、時間が経つと………
とまぁ、これは〈ゼロ初級(ひらがなからスタート)〉の学生の場合の語彙導入です。
語彙は名詞は絵を使って教えられますが、抽象的なもの(形容詞、副詞など)は絵では表せないので、文脈で教えるのですが・・・それはまた次回に♪