日本語教師の歩き方

日本語教師のお仕事や大学院生活などを実体験に基づいてレポートするブログです

ブログ引っ越しました!

こんにちは。

日本語教師の歩き方」に訪問してくださりありがとうございます。

 

この度、日本語教師ブログをお引越ししました!

 

これから日本語教師を目指す方や日本語教師修士課程を目指す方にとって、

役に立つ情報や私の体験談を、

日本語教師の歩き方 - 日本語教師のお仕事や大学院生活について発信するブログ 日本語教師の歩き方

で引き続きシェアしていきますので、今後とも宜しくお願いいたします。

 

 

日本語教師になるためには?

日本語教師に興味があるけど…実際どうやってなるの?」

 

――私もそうでした!

 

今回は、日本語教師のなり方について簡単に説明したいと思います。

日本語教師といっても、国家資格ではありません!(2021年7月現在)

でも日本人だからといって日本語を簡単に教えられるわけではない…

つまり、日本語教育の勉強が必要です。

 

日本語教師として日本語学校で働く場合…

求められる条件は

 

①大学または大学院で日本語教育が主専攻または副専攻の修了者

②大卒以上 420時間日本語教師養成講座修了または修了予定の方

日本語教育能力検定試験合格

 

①〜③のどれかです。

 

コスパで考えると ③>②>① になり、

年一回行われる日本語教育能力検定に合格するのがいいかも。

でもこれがかな〜り難易度高め。(後ほど説明します)

 

 

結論からいうと、

私の個人的なおすすめは

日本語教師養成講座をもっているスクールに通って資格を取得する方法

です!

 

 

 

420時間日本語教師養成講座とは?

専門学校のように通学して、日本語学、日本語教授法、音声学など

座学で学びます。

 

グループワークなどもあるので、

いろいろなバックグラウンドの方と知り合いになれます!

(先生や科目によりますが)

 

通学するのは大変ですが、

日本語教師を目指している仲間に出会えて私はとてもよかったです。

学ぶべき科目が多くて大変でしたが、仲間のおかげで心折れずに頑張れました。

 

ここでは詳しくは書きませんが、

日本語教師の資格を国家資格にしようという政府の動きがあり、

今後『教育実習』の履修・修了が問われる可能性があります。

 

日本語教師をしている私としても、

はやり本番の教壇に立つ前に「教育実習」はしたほうがいいと思いますので、

スクールを選ぶ際は、「教育実習」があるところ

を選びましょう。

 

ちなみに私はスクールに約半年通って、420時間日本語養成講座を修了しましたよ。

 

ただ、値段がちょっとお高め……

スクールによりますが、大手だと約50万ほどかかります……😥

 

でも、厚生労働省に認定された講座ならば、

『一般教育訓練給付制度』が利用できるので、

学費の20%(上限10万円)が給付される可能性がありますよ。

※条件があるのでスクールに問い合わせてみてください。

 

 

日本語教育能力検定試験とは?

公益財団法人 日本語国際教育支援協会(JEES)が行っている、

日本語教員となるための必要な基礎知識・能力を測る試験です。

 

これに合格すると、日本語学校の求人に応募できます。

受験料は14,500円(税込み)(2021年7月現在)!←値上げした!😲

 

養成講座と比べると「かなりコスパいいじゃん!」

ってなりますよね!

 

ところがどっこい、これがまあまあ難しいんです。

まず、年一回しかありません。(毎年10月)

 

そして、語学試験とは違って、試験地区が限られている……

 

さらに、合格率が約20%〜23%前後!(らしい)

(合格ラインについては非公表)

 

日本語教育を勉強されている方なら分かると思いますが、

出題範囲も広く、マーク&記述式&音声学のリスニング問題があります。

 

だから、独学では少し難しいかもしれません。

 

私は日本語学校で働きながら、取得しました。

日本語教師になってから受けるほうが合格しやすいと個人的に思います。😁

(その理由はまた今度)

 

でも、チャレンジしてみるのはいいと思いますので、

受けたい方は7月中に出願してくださいね!

 

リンクはこちら↓

www.jees.or.jp

 

 

大学または大学院で日本語教育が主専攻または副専攻の修了者とは?

そのままです(笑)

大学の学部や大学院で日本語教育関連の単位を取得した人は

日本語学校の求人に応募できます。

 

これから大学受験をする高校生の方で、

日本語教師に興味がある方は、

日本語教育プログラム』(大学によって名前がちがうので注意!)

という、日本語教育の単位がしっかりとれる学部や大学を

選んだほうがいいですね。

 

ちなみに、私は日本語教師として大学院へ通っていますが、

日本語教育言語学を全く勉強したことがない人は

大学院受験はやめましょう。

 

それなら、上記で紹介した検定試験のほうが勉強しやすいし、

合格しやすい。

 

大学院は研究をする場所なので、知識を学ぶというより、

知識を活かす授業ばかりです。

何も知識がない人が受かった場合は、入った後苦労します。(汗)

 

 

以上が「日本語教師のなり方」でした。

今日もお付き合いいただきありがとうございました😊

 

 

 

 

日本語学校について(給料編)

前回に引き続き、日本語学校の実態をお伝えしたいと思います。

 

たいてい日本語教師養成講座を出たばかりの人や、

日本語教育技能検定に合格したばかりの人は

日本語学校の求人を探すのではないでしょうか?

 

私は、早く働きたかったので、養成講座420時間の教育実習中に求人を探していました(笑)

 

求人を見たことがある方は分かるとおもいますが、

日本語学校の非常勤講師の求人は『1800円〜2000円/時間』が多いです。

 

教授経験によりますが、新人さんだと1500円〜のところもあるかもしれないです。

 

この時給は教壇に立っている時間に対しての給料のため、

授業前の授業準備や片付け、添削作業など含まれない!(泣)

(事務作業として手当がでるところもあるそうですが、ないところが多い😢)

 

時給だけみると、飲食店などで働くよりは時給いいじゃん!となりそうですが、

蓋をあけてみると………

 

 

 

 

割りに合わない!!

 

 

 

だから、辞めていく人も多いのが実態です。

特に新人さんだと、教案提出などを学校から求められたり、

授業準備にとても時間がかかってしまうので、

家でコツコツ教科書分析や、文法書を漁ったり、絵のスライドを準備したり……

プライベートが侵食されて…😥

 

あくまで私の場合ですが、

一年目は4コマの授業準備に…半日ぐらいかかりました(泣)😢

(日本語学校ではたいてい午前45〜50分×4コマ、午後45〜50分×4コマ)

 

現在も新しい項目を教えたり、違う教科書を使ったりすると、

それぐらいはかかります。

 

でも、教師は準備がとても大切なんです!

 

だから仕方がない部分はあるのですが……(予備校の先生とかもそうだと思います)

全ての仕事量から時給を換算すると…時給300円ぐらい(泣)😭

 

 

 

もっと時給あげてくれ〜〜〜〜〜〜!!

 

 

って大半の日本語教師の方は思っています。

 

 

まぁ、数年前に比べたら、200円ぐらいUPしているんですけどね……

日本語教師の社会的地位は低いという現実が時給に表れていて悲しいです……😭

 

 

だから、好きじゃなければ続きません。(きっぱり!)

 

 

そして、自分の準備だけではなく……

授業後は、小テスト、作文の添削、宿題チェックなどなど…

やることが多いのも日本語学校の非常勤講師の特徴です。

 

そして、非常勤講師でもクラス担任を任される場合も!

私はいきなり人手不足でやらされました…(笑)

担任手当は約5,000円〜10,000円ぐらい。

 

担任業務の内容はというと……

クラスの成績管理、個人面談、進学指導……(←学校によります)

 

まぁ、色々大変です。

 

この辺は求人だけではわからないので、

採用試験のときにしっかり確認したほうがいいですよ!

 

ブラックな日本語学校、たくさんあります!

入ったらブラックで心が病んだ…ということにならないように、

しっかり自分で確認して、危ない橋を渡らないようにしてくださいね。

せっかく苦労して日本語教師になったのですから!

 

今はコロナで求人自体が本当に少ないので、

飛びつきたくなりますよね。(←わかります!)

 

でも、一呼吸おいてください。(←ここ大事!)

 

 

なんかネガティブな内容になってしまいましたが、

日本語教師を私は今でも続けていて、なんと大学院まで通ってます。😁

 

続けられているのは学生の「ありがとう」という言葉と、

この仕事にやりがいを感じるからです。

 

だから、せっかく日本語教師になったのなら諦めずに、

一度は教壇に立ってもらいたいと個人的に思います。😁

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本語学校って?(スケジュール編)

みなさん、こんにちは。

今回は、日本語学校についてQ&A形式で、

紹介したいと思います!

 

――日本語学校って何ですか?

 

日本語学校は、日本語を勉強するための学校です。(当たり前か)

外国人留学生は、最長2年、日本語学校で学ぶことができます。

日本語学校で日本語を学んだ学生たちは、

日本で大学や大学院、専門学校へ進学するか、

日本で就職するか、帰国するかを2年以内に決めなければいけません。

 

つまり、日本語を2年でマスターしろってことです。

 

 

――えっ!? 2年でマスターって無理じゃない?

 

仕方がないんです。

日本のビザ発行のルールですから。

もっと勉強したければ、頑張って専門学校、大学へ

進学するしかないのです。

(ビザのルールはちょっとここでは簡単に説明出来ないので、

今回はこの説明は割愛します。また別のときに紹介します)

 

 

――日本語学校の授業は何時間ぐらい?

 

学校によって違いますが、だいたい45分〜50分×4コマ、

午前か午後のみです。

私の勤めている学校は、午前9時〜スタート、

午後は1時40分スタートです。

 

――年間スケジュールはどんな感じ?

 

殆どの学校が4期制で、4〜6月、7〜9月、10〜12月、1〜3月

で進められています。

3ヶ月ごとに期末テストがあって、

パスすると上のレベルへ進級するシステムです。

そして、それぞれの期と期の間には、1〜2週間程度の休みが入ります。

学生も非常勤講師も休みになりますから、

長期旅行もいけますね♪ (でもその期間は給料は0円ですけど)

 

 

 

 

 

 

 

 

日本語文法の教え方②(「は」と「が」の違いって?)

みなさん、こんにちは。

いかがお過ごしでしょうか?

もうすぐGWですね!

この間まで、コートが必要だったのに……

 

さて、宿題の

 ① 「あそこにコンビニあります。」

 ② 「コンビニあそこにあります。」

の違いはわかりましたでしょうか?

 

これはおそらくどの教科書でも、早い段階で出てくる大切な

「あります/います」の文法項目です。

 

そして、多くの学生が「は」と「が」を初めて並べてみることになり、

 

『違いはなんだ―――!!!!』

 

と、先生に詰め寄ってくる学生も出てきます。

それは、できる学生ほど気になる。

 

みなさんは、いつ「〜があります」「〜はあります」を使いますか?

それでは、会話文で感じてみてください。

 

 

(今、8月です。田中さんと鈴木さんは営業先から会社に戻る途中です)

 

田中:のどが渇きましたね。

鈴木:そうですね…帰る前に、何か飲みたいですね。

   喫茶店ありますか。

田中:ん〜喫茶店ありませんね。

鈴木:そうですか。じゃあ、コンビニありますか?

田中:コンビニありますよ。でも、ここから遠いですよ。

鈴木:(何か飲みたいな…あれ? あそこに見えるのは、もしかして…」

   田中さん、コンビニありますよ!!

   ほら、あそこに!

田中:あ、本当ですね! 飲み物を買いましょう!

   

 

 

どうでしょうか?

なんとなくでも気づきがありましたか?

この場合、「は」は「古い情報」、「が」は「新しい情報」として私たち

日本人は選択しています。

文法的に「は」「が」の役割を説明すると、

 

「は」・・・主題(topic)、対比、古い情報 など…

「が」・・・主語(subject)、強調したいとき、新しい情報 など…

 

 

改めて会話文を見ていただくと、なんとなくわかると思います。

 

(動物園で、お母さんが、子どもに話しかけている)

 

母:あ!見てみて!ライオンがいるよ!

子:本当だ!ライオンいる。

  ライオンいるけど、キリンいないね

母:そうね。キリン、別の場所にいるから、行きましょう。

 

下線部の部分は、対比の「は」になります。

文脈によって、「は」も「が」も役割が変わってくるので、

簡単に「は」も「が」もどちらでも良いよ♪ とは言えません…😅

 

日本人は感覚的に使い分けていますが、

外国人は感覚的には使い分けられませんので、

ぼんやりとでも、この概念を頭に入れてもらうのです。

 

 

①私医者です。

②私医者です。

 

「は」と「が」を入れ替えただけなのに、印象がだいぶ変わってきますね。

①は初めて会った人に職業を聞かれているシーンとか、

飛行機で急病人が出て「お医者様はいらっしゃいますか〜?」

なんて思い浮かべますが、

②は「隣の人じゃないよ。私だよ!」と言っているニュアンスなので、

自己紹介を間違えられてしまったシーン、

そして、自己主張激しい人みたいな印象を受けてしまう。

 

 

「は」と「が」のミスなんて初級レベルだと、かわいいミスですが、

中級以上をになると、会話で「ん?」ってなります。

だから、こちらも厳しく指摘します。

 

「は」「が」だけでなく、その他にも

「へ」と「に」と「で」の使い分けももちろん理論的に教えていきます。

 

一朝一夕に身につくものではないので、

トライ&エラーの繰り返し。

気づかせて、自己訂正させる……語学学習は根気がいりますね。

 

 

 

必死な彼らを見ていると、

たま〜に、

 

「よかった、日本人で…私が外国人だったら、絶対日本語は選びたくない」

 

と思ってしまうのと同時に、

 

「私の英語ってどんなふうに聞こえてるんだろう…(T_T)

英語を話すとき、前置詞とか三単現Sとかをちゃんと正確に言おう…」

 

と、心で思っています。

 

 

4月から教えている学生が、ひらがな・カタカナを習得して、

いよいよ漢字の授業に入ります。

3ヶ月はあっという間に過ぎますね…(*^^*)

 

ああ、夏がやって来る……

 

 

日本語文法の教え方①(直接法について)

みなさん、こんにちは。

気づけば、もう4月も半ばですね…

春が終わって、だんだん、あつ〜い夏が近づいてきます……

 

さて、今回は、《日本語文法の教え方》について、

ざっくり説明したいと思います。

 

日本にある日本語学校の多くは、文法を【直接法(Direct method)】

で、教えています。

 

【直接法(Direct method) 】というのは、

「習得したい言語を媒介語を使わずに習得する」

方法で、簡単に言うと「日本語を使って、日本語を教える」ことです。

その反対が【間接法(Indirect method) 】で、これは日本の中高の英語教育

みたいに、「日本語を使って、英語を教える」ことです。

 

 

 

――え?!日本語で日本語を教える? どうやって???

 

 

と思われるかもしれませんが、

幼児教育のように、『絵』を使って、ひたすら日本語を浴びせます。

 

――え?「絵」ですか?

 

はい、絵です。アナログです。

 

 

ロスタートの初級クラスでは、まず『自己紹介』と『挨拶』と『ひらがな』!

 

「はじめまして。私は____です。どうぞよろしくおねがいします。」

 

このフレーズを、ゆっくり単語ずつからリピートさせて、

文にしていき、つなげます。

「どうぞよろしくおねがいします」は学生によっては、なかなか言えません。

何度も覚えるまで練習し、ペアで自己紹介しあいます。

できるまでだいたい5分〜10分かけます。(学生にによりますが)

 

――え?毎回こんなことを? こんなんじゃ、いつまでたっても進まないじゃん!

 

そうですね。

だから、一日導入する文法は学校のカリキュラムによりますが、だいたい1〜2個

ぐらいです。

一日の授業は、45分授業×4コマ(学校によって50分だったり)で、

漢字1コマ、文法2コマ、残り1コマを聴解、読解、作文などにしています。

つまり、留学生は日本語学校に丸一日通っているわけではなく、

授業は午前か午後のどちらかしかないのです。

 

 

ではもっと具体的な話をしましょう。

この絵を見て、会話を想像してみてください。

 

 

 

f:id:itousagi:20180415230851p:plain

 

ここはどこでしょうか?

 

―カフェ?

 

そうですね!カフェです。すばらしい!←褒めもポイントです!

 

はい、絵を指しながら、こんなやり取りをして、

学生にシチュエーションを想像してもらいます。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/i/itousagi/20180415/20180415230851.png

先生:ここは?(→絵を指しながら)

学生;カフェ?

先生:そうですね。カフェです。

学生:これは?(→カップを指しながら)

学生:コーヒー?

先生:そうですね。コーヒーです。じゃあ、これは?

学生:Sugar?

先生:(女の子を指しながら)すみません、これは砂糖ですか?

   (店員を指しながら)いいえ、それは砂糖じゃありません。塩です。

 

 

こんなかんじで、学生とやり取りしながら、文法を導入していきます。

(この絵は「これは__です。」「それは___です。」の文法導入です。)

 

――どうして「英語」で教えないの? 非効率じゃない?

 

日本語学校に来る学生は、英語が話せる学生ばかりではありません。

『英語』を話せるなら、日本に来ないよ!!って中国の学生に言われたことも

ありますし、実際、日本人だってみんな英語を話せませんよね?

私自身も、英語が話せるかというと、旅行に行って困らない程度レベル…

それに、「英語」では伝えられない語彙もたくさんありますから、

日本語で教えるほうがよかったりします。

 

――絵を使うの大変じゃない?

 

はい。とても大変です。

この絵も自分でかきました。

日本語教師をしている人はたぶん、「イラストや」さんに

大変お世話になっているかと……(汗)

 

昔は、一枚一枚絵を手書きしていたようですが、

今は、絵カードも印刷で大量に作れますし、パワポkeynote

プロジェクターで投影できるので、随分コストも時間も削減できます。

絵教材もCDーROMで販売されていたりもします。

実際私は、ipadを使って絵を投影し授業をしています。

 

でも、授業準備にものすご〜く時間がかかるのは変わらないです。

特に日本語教師なりたてのときは、本当に大変でした。

絵教材から、文法の使い方や注意事項、意味など調べたり、教案を書いたり…

始めの頃は、一日4コマの授業準備に、半日〜丸一日かかってました。

日本語教師は、自分の書いた教案が貯まるまでの数年が大変だと、

日本語教師養成講座の先生が言ってましたが、実際そうだと思っています。

個人的に、日本語教師はデザイナーや職人だと思っています。

 

 

――でも、日本語教師の時給って高いでしょ?

 

いいえ。そんなことはありませんよ。

コンビニアルバイトよりは高いですが、だいたい1500円〜1800円

ぐらいです。(勤める学校や教授年数などによって異なる)

でも、準備の時間を加味すると、『時給100円?!』じゃん!

って、思ったときもしばしばあります。

授業準備だけでなく、宿題の添削や、テスト作成などもありますから、

授業以外のほうが大変だね、って言う方もいます。

 

 

日本語教師も『教師』ですから…ある程度は仕方ないとは思いますけど、

もう少し待遇がよくなるとうれしいな〜

なんて。

 

――でも、日本語って日本人だから誰でも教えられるでしょ?

 

私もこの世界に入るまで、そう思ってました。

そんな甘い世界ではないのですよ〜実は。

 

じゃあ、みなさんに宿題です。

あなたには外国人の友人がいます。

彼は、今日本語を勉強していて、以下のことを聞かれました。

みなさんはどう説明しますか?

 

 

外国人:〇〇さん、

   「あそこにコンビニがあります。」と「コンビニはあそこにあります。」

    を勉強しました。「は」と「が」は違いますか?

 

あなた:それはね〜

 

 

 

 

私の答えは次回に♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の常識って??【中国のテスト事情②】

 みなさんは、なぜ「中国ではテストはペンで書く」と思いますか?

 ある学生が私にこう言いました。

 

「先生、中国は人が多いです。みんなライバルです。後ろの人が、私のテストの名前をチェンジします。だから鉛筆はだめです!」

 

 私はそれを聞いて、なるほど!と思いました。

 つまり、中国ではテストを後ろから前へ送るときに、解答用紙の名前をすり替えられる危険があるから鉛筆では書いてはいけないそうです。

 (勘違いないでほしいのですが、これは中国全土ではなく、一部らしいです。)

 

 中国の受験戦争は日本に比べてとても激しく、大変ですから、事情はなんとなくわかりました。

 だから、彼らの答案をみると、間違ったところは、ぐちゃぐちゃと塗りつぶされて、新しい答えを上とか下とかに書いてあり、とても読みにくい。

 

 しかし、ここは日本。

 日本のルールを教えるのも日本語学校の役目ですから、テストを返却するときにしっかり「テストのときは鉛筆と消しゴムが日本のルール」だと説明しました。

 間違えたときは消しゴムを使うことも指導しました。

 反発していた学生も、ちゃんと納得してくれ、それ以後ちゃんと鉛筆で書いてくれました。

 

 私はこの件で、改めて【常識】に気をつけることにしています。

 私にとっての【常識】は周りの人の【常識】ではないかもしれません。

 それは外国人、日本人問わず同じです。

 年齢、性別、育った環境が違えば、【常識】は違ってきます。

 

 もし、だれかを指導したりするときは、【常識】ということばを使わず、

やるべきことを具体的に相手に伝えるべきだと思います。

 あと、相手に『どうして〜したの?』と聞くことも大切です。

 あなたのパートナーやお子さま、家族に対しても同じです。

 

 もしかしたら、中国の学生のように彼らの【常識】に従って行動していた結果かもしれません。

 

 お互いに確認し合えば、溝は埋まり、ステップアップできるでしょう。

 

 みなさんは、【常識】という言葉一つで、色々片付けてはいませんか?